「分数で割る」ときなぜひっくり返して掛ける?割り算の「分け方」は2通り

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今回は、誰もが思う「ある数を分数で割るってどういうこと?」という疑問にお答えしていきます!

「分数で割るって…分母分子をひっくり返して掛ければいいんでしょ?」

と思っている方。それはそうなのですが「なぜそうするの?」と聞かれたら困りますよね。

この理由を丁寧に説明していきます。

意外とわからない、割り算の持つ意味についても解説していきます!

目次

分数で割るってどういうこと?

せんせ

太郎くん…。

たろぅ

ん?なんですか?

せんせ

ここの分数計算間違ってますよ。

たろぅ

あ、ヤバい…。

せんせ

計算ミスはただのうっかりミスじゃありませんよ。重大なミスだと思わないと直りませんよ。気をつけてください。

たろぅ

いやぁ、分数の割り算ってミスしやすいんですよ。

せんせ

でも、ひっくり返して掛けるだけじゃないですか。

たろぅ

うーん…。それ、小学校のときから疑問なんですよね。なんで分数ひっくり返して掛けるんですか?

せんせ

じゃあ説明してください。

たろぅ

え!?「なんで」って聞いてるのに、僕が説明しなきゃならないんですか?

せんせ

じゃあ宿題ですね。でも、小学校で習ったことだからわかるでしょ?

たろぅ

(なぜだぁ…。)

ということで、皆さんは分数の割り算をするときに、分母と分子をひっくり返して掛ける、というのはご存知だと思います。

ただ、「なぜそうするの?」と聞かれたら、なかなか答えられないと思います。下手したら学校の先生でも答えられないと思います。

ちなみに分母と分子をひっくり返したものを逆数と言います。

正確には、\(a\)に対して、\(a \times b = 1\)となる\(b\)のことを、\(a\)の逆数と言います。

例えば、\(\displaystyle \frac{1}{4}\)の逆数は\(\displaystyle \frac{4}{1}=4\)です。\(\displaystyle \frac{1}{4} \times 4 = 1\)となるからです。

それではまず「割り算の持つ意味」から確認していきましょう!

割り算が持つ意味

せんせ

じゃあヒントです。解答の式が\(8 \div 2\)となるように問題を作ってください。

たろぅ

\(8 \div 2\)が計算式になる問題を作ればいいんですね?えーっと…「8粒のイクラを2人で分けると一人何粒ですか?」

せんせ

(イクラ8粒…)まぁ、正解ですね。もう一つ作れますか?

たろぅ

え…。えーっと、「8粒の明太子を2人で分けると一人何粒ですか?」

せんせ

(また魚卵…)それだと、実は割り算の「分け方」は同じなんですよね。

たろぅ

へ?割り算の「分け方」?分け方に種類があるんですか?

実は割り算には2つの「分け方」があります。

今太郎くんが作ってくれた例題は「割られる数を割る数で分ける」イメージですね。個人的に、このイメージは割り算の(比較的)普通の感覚かな、と思います。

割り算のイメージ1

ですが、実はこちらの感覚では分数の割り算が説明しにくいんです。

せんせ

例えば「数の子8粒を2粒ずつにして分けると、何人に配れますか?」という問題だと、どういう計算になりますか?

たろぅ

あぁ、確かにそれでも\(8 \div 2\)になりますね。けど、なんで魚卵なんですか?数の子8粒って笑

せんせ

…(合わせたんだろうがよ)

割り算にはこのイメージもあるんですね。言われてみれば、という感じですよね。まぁ、「当たり前じゃん」と思う人もいると思います。

割り算のイメージ2

この「割る数を1セットとみなしたとき、割られる数はいくつに分けられますか?」という考え方を使うと、分数の割り算がわかりやすいです。

分数で割ることを「これを1セットとしたとき、割られる数は何セットに対応するか?」で理解する

例えば\( 8 \div 2 = 4\)について、次の2つの考え方ができます。

割り算のイメージ3

右の図は「8は、2を1セットとしたときに、4セットに分けられる」という考え方ですね。

これを\(\displaystyle 8 \div \frac{1}{2} \)でも同じように考えてみましょう。

分数の割り算

このように「\(\displaystyle \frac{1}{2}\)を1セット」とすると、「8は16セットに分けられる」というのがわかりますね。

たろぅ

なるほど…確かに。「割る数を1まとめとする」と考えたら分数の割り算でもわかりやすいですね。
でも、なんでそれが「逆数を掛ける」という操作になるんですかね?

ここまできていればあと少し。この先は「比」の考え方を使います。

この「割る数を1セットにする」という考え方は「割る数を1セットとしたとき、割られる数は何セットに対応しますか?」ということになるので、実は比の話なんですね。

せんせ

あとは、次の図を見てくれればわかると思いますよ。

逆数を掛ける

ここでポイントとなるのは、「割る数は必ず1セットにする」という点です。

つまり、比の計算で言うと、「(割る数\(a\))×\(b\)=1(セット)」となる\(b\)を求めたいわけです。

…この\(b\)って、まさに最初に説明した割る数\(a\)の逆数のことですよね?

ということで、割られる数に割る数の逆数\(b\)を掛ければ、欲しい値が得られます。

たろぅ

「割る数を1セット」としたとき「割られる数は何セット?」という、比の計算を簡単にするために逆数を掛けるんですね。

まとめ

意外と説明しづらい「分数で割ること」について、図を使いながら説明しました。

「分数で割るときは逆数を掛ける」…ポイントは割り算のイメージと、比の計算です。

この理由が説明できたらちょっとカッコイイかもしれませんね。

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