P(順列)と!(階乗)について、考え方と使用例をわかりやすく説明

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数学Aで習う、\(_{n}P_{r}\)の計算方法と意味を解説していきます。\(_{n}C_{r}\)との違いがわからない、という人もいるかもしれません。こちらで解説しているので、あわせて読んでみてください。

この記事はこんな人にオススメ
  • P(順列)や!(階乗)の考え方を知りたい
  • P(順列)や!(階乗)を使うシチュエーションを知りたい

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目次

P(順列)と!(階乗)の計算方法

計算方法は教科書にも載っているので大丈夫でしょう。

$$ _{n}P_{r} = n \cdot (n-1) \cdots (n-r+1) $$

式にするとわかりにくいですが、\(n\)から1ずつ減らしながら\(r\)個掛けるという操作です。特に\(_{n}P_{n}\)は次のように\(n!\)と表現して計算します。

$$_{n}P_{n}=n!=n\cdot(n-1)\cdots 2 \cdot 1$$

せんせ

具体的に計算例をあげてみましょう。

$$ _{6}P_{4} = 6\cdot5 \cdot 4 \cdot 3=360 ←「6」から1ずつ減らしながら4個掛ける。$$
$$ 5!=5 \cdot 4 \cdot 3 \cdot 2 \cdot 1=120$$

P(順列)の使用イメージ

使用する際は「先頭から、何通りの選択肢があるか?を考えて順に掛けていく」というイメージをもちましょう。このイメージをもっておくことを重視して、Pという記号を公式のように扱わない方がよいでしょう。

Pのイメージ
Pのイメージ

ただし、前提として「選択肢がすべて区別できる」必要があります。

例えば「人」や「すべてが互いに異なる数字」「すべてが互いに異なる記号」などです。

区別がつかないものの並べ方、いわゆる「同じものを含む順列」の考え方は以下のページで説明しています。

順列や階乗をどんなときに使うか

たろぅ

んー…なんだかPって計算としては、当たり前なことをしている気がするけど…。

せんせ

そうですね。正直その感覚は正しいと思います。

まず先ほど述べましたが、「無理にPという記号を使う必要はない」ということは押さえておいてください。上記の使用する際のイメージを持っていれば、Pは「選択肢が何通りある、というのを先頭から順に掛けていっているだけ」ということがわかるはずです。正直あんまりPという記号は使わなくていいんじゃないか、と思います。「Pってなんだ?わかんない!」という人は、無理にPを使うよりも↑の感覚を掴んだ方がよいです

せんせ

もちろん、記述法としては押さえておくべきですけどね。
では、いくつか具体例をあげながら順列の計算に慣れていきましょう。

「委員長などの係を選ぶ」

ありがちなシチュエーション。「先頭から何人か並べる」=「その順に係を割り当てていく」と考えます。「この並び方や考え方をこう捉えればいいよね」というのは場合の数でよくやるので、押さえておいてください。

例.6人から「委員長、副委員長、書記」を選ぶ。

「6人から3人選んで並べる」=「先頭から委員長→副委員長→書記と割り当てる」

と考えます。よって、\(_{6}P_{3}=6 \cdot 5 \cdot 4 =120\)(通り)、となります。

「文字や人を並べる」

そのままですね。ただし、こいつらは「男子や女子がまとまりたがる(まとまったものを1つとカウントする)」「隣りあわないように並びたがる(間に入れてやる)」「4桁の数字を作る(先頭が0ではない)」といった性質があります。少し具体的に注意するシチュエーションを見ていきましょう。シチュエーションによって考え方の決まり手があるので、教科書や参考書などで押さえていきましょう

例1.男子4人女子3人が並ぶとき

(1)女子3人が隣り合わせに並ぶ並び方

(2)女子が隣り合わない並び方

(1)は、まず女子3人を1組と見なして、1組+男子4人の5組を並べますので、並び方は\(5!\)です。

加えて、それぞれのパターンには、女子3人を並べる並べ方を考えないといけないので、\(3!\)を掛けないといけません。

よって、\(5! \times 3! = 120 \times 6 = 720\)(通り)となります。

「数人が隣り合う」条件の考え方
「数人が隣り合う」条件の考え方

(2)は、まず男子の間(両端を含む)5ヶ所のうち3ヶ所を選んで女子を並べます。これで、女子3人が隣り合わない、という条件を表現できます。計算としては\(_{5}P_{3}\)か、もしくは下図のように理解できるなら\(5 \cdot 4 \cdot 3 \)と計算してもよいです。

加えて、男子の並び方を考えて、\(4!\)となります。

よって、\(5 \cdot 4 \cdot 3 \times 4!=1440\)(通り)です。

「隣り合わない」条件の考え方
「隣り合わない」条件の考え方

例2.0、1、2、3の4つの数字をそれぞれ1回ずつ使って4桁の数字を作る。

ポイントは最上位(千の位)の数には「0」が入らない、というところです。最上位に「0」が入ると4桁の数にはなりません。よって、最上位のパターン数は「1」「2」「3」の3通りとなります。

ただし、それ以降(百の位→十の位→一の位)は「0」が入ってもよいので、「0」も含めた、3通り→2通り→1通り、となります。

よって、\(3 \cdot 3 \cdot 2 \cdot 1 = 18\)(通り)です。

「0を含む数で4桁の数を作る」
「0を含む数で4桁の数を作る」

「円順列」

このあたりから!(階乗)やPという記号も使いますが、公式に頼らず、考え方をしっかりと身につけてください。結果それが近道です。ちなみに円順列は「1人(個)固定」+「その他のメンバーの順列」という考え方です。

「(n)人の円順列が((n-1)!)」と覚えちゃうのは微妙です。

円順列のイメージ
円順列のイメージ

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まとめ

!(階乗)はよく使いますが、正直P(順列)は使っても使わなくても問題ないと思います。模範解答などではよく使っていますが、あまりそこにとらわれずに本質的なところを理解した方が応用も効きます

せんせ

場合の数はトライアンドエラーが重要です。考えながら手を動かして、失敗したらなぜ間違ったのか?を考えましょう(もしくは質問しましょう)。

たろぅ

はーい。

ちょっと一息

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