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逆行列は行列の割り算!?2次の逆行列の求め方と意味を丁寧に説明
逆行列は普通の数でいうところの逆数に相当します。
逆行列を掛けることは、普通の数で言うと「割り算」をすることになるので、とても大事な操作なのですが、この逆行列…一筋縄ではいかないんです…。
この記事では基本的な2次の正方行列の逆行列の求め方を押さえていきます。
とりあえず2次の逆行列が求められるようになりましょう。
3次以降は実践的には「掃き出し法」という計算法で求めていくことになります。
逆行列を求める
行列\(A\)の逆行列を\(A^{-1}\)(エーインバース)といい、
\(AA^{-1}=A^{-1}A=E\)(\(E\)は単位行列)
を満たすものとします。
2次の正方行列の逆行列を求める
とりあえずここは結論から述べていきましょう。
2次の正方行列、\(A= \begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix}\)とすると、
\(\displaystyle A^{-1}= \frac{1}{ad-bc}\begin{pmatrix} d & -b \\ -c & a \end{pmatrix}\)
となります。
もう少し詳しい話は後ほど。
(証明、というより確かめてみる)
\(\displaystyle AA^{-1} = \begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix}\frac{1}{ad-bc}\begin{pmatrix} d & -b \\ -c & a \end{pmatrix}\)
\(\displaystyle \quad = \frac{1}{ad-bc}\begin{pmatrix} ad-bc & a(-b)+ba \\ cd+d(-c) & c(-b)+da \end{pmatrix}\)
\(\displaystyle \quad = \frac{1}{ad-bc}\begin{pmatrix} ad-bc &0 \\ 0 & ad-bc \end{pmatrix}\)
\(\displaystyle \quad = \begin{pmatrix} 1 &0 \\ 0 & 1 \end{pmatrix}\)
\(A^{-1}A\)については割愛。試しに計算してみてください。
となり、確かに\(A\)に対して\(\displaystyle A^{-1}= \frac{1}{ad-bc}\begin{pmatrix} d & -b \\ -c & a \end{pmatrix}\)が逆行列となっていることがわかります。
ここで、\(ad-bc\)に目がいった人はかなりお目が高いですね。
\(ad-bc\)が、もし0になっちゃったらどうなるの?
はい!これがこの逆行列の最大のポイントですね!
この\(ad-bc\)のことを2次の正方行列の行列式といいます。
行列式は2次に関わらず、その値を調べることで色々なことがわかる量で、行列の重要な要素です。
今回のように逆行列を求める際には、必ず行列式が分数の分母として必要になってきます。
つまり、この行列式\(ad-bc=0\)になると、分母が0になってしまうので、逆行列そのものが存在しないことになってしまいます。なので…
逆行列の求め方と行列式
2次の正方行列\(A= \begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix}\)について、
\(ad-bc\)を行列式といい\(|A|\)や\(detA\)(ディターミナントエー)と書きます。
ちなみに、\(|A|=ad-bc\)なので、行列式の計算結果は行列ではなく普通の数(スカラー)になります。
行列式\(|A|\)を踏まえると、逆行列は…
- \(|A|=ad-bc = 0\)のとき、逆行列\(A^{-1}\)は存在しない。
- \(|A|=ad-bc \neq 0\)のとき、逆行列\(\displaystyle A^{-1}= \frac{1}{ad-bc}\begin{pmatrix} d & -b \\ -c & a \end{pmatrix}\)となる。
ちなみに、\(|A| \neq 0\)である行列\(A\)を正則である、といい、\(|A| = 0\)である行列\(A\)を正則でないといいます。
これが行列式のことまで考えた逆行列の求め方ですね。
3次以上の正方行列の逆行列
3次以上の正方行列の逆行列を求めるためには、線形代数のいくつかのテクニックが必要になってきます。
それぞれのテクニックは解説するのが結構大変です汗
ですので、今回は求める公式と方法だけ紹介しておきます。
これらの行列のテクニックは、またそのうちまとめます。
3次以上の正方行列の逆行列の求め方
\(n\)次の正方行列\(A\)が正則のとき(逆行列が存在するとき)、逆行列\(A^{-1}\)は
- 行列式\(|A|\)と余因子行列\(\tilde{A}\)を使って、\(\displaystyle A^{-1} = \frac{1}{|A|} \tilde{A} \)と表せる。
一見シンプルですし、『2次の正方行列の逆行列の正規拡張版』なのですが、「\(n\)次の行列式の求め方」、「余因子展開の方法」とそれを使った「余因子行列の求め方」を知っておかないといけないので、このやり方で逆行列を求めるのはかなりハードルが高いです。必要な知識が多いだけでなく、計算量もメチャクチャ多くなります。
- 「掃き出し法」を使う。
こちらは『正規拡張版』ではなく、どちらかというと逆行列を求めるためのテクニック、になります。必要な知識は「掃き出し法」だけで、計算量も①に比べてずっと少ないです。
現実問題として、3次以上の正方行列の逆行列を求めたかったら「掃き出し法」を使う方がいいですね。
まとめ
2次の正方行列の逆行列を求める方法をまとめました。
2次の正方行列は行列の基本です。実践的にもベクトルの変換などでよく使われるので、少しずつ押さえていきましょう!
おまけ
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