実は重要!?「項をまとめること」のコツとポイントを解説!

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このブログでは、あまり触れられない数学の基本的な、でも思わず「?なんで?」となることを中心に取り上げていきます。

なるべく楽しく、でも「なるほど!」と思えるような記事を目指していきたいと思います。高校生が「ちょっとここわかんないんだけど…」と思うところや、社会人になって「数学を独学で学び直したいなぁ…」と思っている人の手助けになれば幸いです。

この記事では、実は重要な「項をまとめること」のポイントを解説していきます。

高校数学において、一番最初に出てくる「同類項でまとめる」という操作。「そんなの簡単だよ!」「むしろなぜこんなことを丁寧にやるんだ?」などなど…基本的にはスルーしちゃうところだと思います。

が、数学が苦手な人からすると、ここから数学つまずき生活が始まるのです…。スルーしちゃいがち&微妙につまずきがちな部分なので、丁寧に解説していきたいと思います。

数学における永遠の主人公とヒロイン、太郎と花子にも活躍してもらいましょう…。

この記事はこんな人にオススメ
  • 「同類項でまとめる」という操作が正直わからない
  • むしろなんでわざわざ記事にしてるのか?何か重要なことでもあるの?
目次

同類項でまとめる(基本)

せんせ

では問題です。例をいくつか出すので、同類項でまとめてください。

たろぅ

ん…?同類項でまとめるって、どういう操作のこと言うんだっけ?

係数以外の文字が同じものを「同類項」と呼びますが、その係数をまとめることを「同類項でまとめる」と言います。

例1.\( 3x+4y+2x=(3+2)x+4y=5x+4y \)

同じ文字をもつ\(3x\)と\(2x\)は同類項と見ることができます。その係数部分3と2を足して5、つまりまとめると\(5x\)になります。

たろぅ

なるほど、そうだったかな…。文字が同じトコロをまとめればいいんですね?

はなこ

じゃあ、次は私が、もう一問例を出してみるね。

例2.\( ax+2y+x=(a+1)x+2y \)

今度は1ランク難しくなります。「同じ文字」をもつ\(ax\)と\(x\)を同類項と見ることができます。

ポイントは\(ax=a \cdot x \)、\(x=1 \cdot x\)と考えることができ、同じ文字」=「\(x\)」なので、\(x\)に着目をしており、それ以外の数字や文字(今回では\(a\))は係数扱いをする、という点です。

なので、係数扱いしている\(a\)と1を足して\((a+1)x\)となります。

とりあえず例2が分かれば同類項をまとめる、という感覚はOKです!

せんせ

係数に文字が入ってくるような抽象的な表現にも慣れていきましょう!

たろぅ

やばい、文字がいっぱい出てきた…どこを見ればいいかわかんないぞ…。

はなこ

一つずつ文字を見ていったら、\(x\)が\(+ax\)にも\(+x\)にもあるじゃない。それ以外は同じ文字はないでしょ。だから係数の\(a\)と\(1\)をまとめればいいだけじゃない。\(a\)と\(1\)は\((a+1)\)と書くしかないけどね。

同類項でまとめる(応用)

さて、では次の式を同類項でまとめてみましょう。

例3.\(4x^2y+3x^2y+xy\)

…まとめることができましたか?

たろぅ

ちょっと待ってよ…。「同じ文字」って、\(x\)も\(y\)もグチャグチャなんだけど。

はなこ

…?。\(x\)で見れば\(x^2\)が共通?最後の\(xy\)はどう扱うんだろ?\(y\)も共通なものが見える気がするけど…

せんせ

実はこの式は、「どの文字に着目するか?」という指示がないと、正しくまとめられないんだよ。

先ほどの例1、2は、「共通な文字が\(x\)」ということがわかりやすいものでした。

しかし、上の式を見てみると、「共通な文字として\(x\)、\(y\)が入り混じっている」ことがわかります。つまり、

たろぅ

\(x\)が共通の文字だ!やっぱ文字と言えば\(x\)でしょ!確か、次数別にまとめるんだったな。\(x^2\)と\(x\)をそれぞれまとめよう!カンペキ!

$$4x^2 y+3x^2 y+x y=4y \cdot x^2+3y \cdot x^2 + y \cdot x=7yx^2+yx$$

とした人と、

はなこ

\(y\)は全ての項に共通してる。\(y\)に着目したら全て1次だし…\(y\)でまとめよう。

$$4x^2 y+3x^2 y+x y=4x^2 \cdot y+3x^2 \cdot y+ x \cdot y=(7x^2+x)y$$

とした人がいると思います。「そうは見てなかったわ」という人はどちらの見方もできる、という視点をもちましょう。どの文字に着目するか?は重要な問題で、特に数学が苦手だ、という人は意識すべきです。

同類項でまとめる意味

先ほどの例でもわかったと思いますが、複数の文字が出てきているときがヤマです。

同類項でまとめる意味としては、「文字に対する焦点化」が大きい意味かなぁと思います。数学が苦手な生徒は、この「焦点化」が苦手なことが多いです。

せんせ

例えば、次のような式があったとしましょう。

$$a^2x^2+(a^2+1)x+x^2+a^2+1$$

この式に対して、あなたはどのような操作をしますか?次の選択肢から答えを選んでみてください。

せんせ

ただし、当然ただの式変形ですし、状況が与えられていないので、変形に対する正解はありません…。式だけ与えられたら、あなたならどうすか…気軽に選んでみてください。

① ()あるし。展開しちゃう!
② 何言ってんの?同類項でまとめるでしょう!
③ (…式変形?)

まとめ

意外と今後の数学の理解を占う「同類項についてまとめる」という作業です。

特に、どの文字に着目してまとめるか?を自分で意識して変えられるように、がんばりましょう。

せんせ

一つの物事を視点を変えて捉える、というのは現実の問題解決でも重要な考え方です。

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